一昔前までは、高齢者はネットで買い物をしたり予約したりすることは避け、店頭での対面接客や電話などで注文を行うイメージが強かったかもしれません。しかし、今は海外旅行の予約分野ではそのイメージを覆す現象が起きています。
若者より高齢者の方が多かった
JTB総合研究所が全国の18~79歳の男女3万人を対象に行ったインターネットアンケートで【検討から申し込みまで全てネットを利用】させると答えた割合が若者より高齢者の方が多いことが明らかになりました。
JTB総合研究所の海外観光旅行の現状2019によりますと、【検討から申し込みまで全てネットを利用】と答えた18~29歳までの男性が36.4%、女性が31.6%だったのに対し、60~79歳の男性は53.9%、女性が60.7%でした。
反対に【相談から申し込みまで全て旅行会社店舗を利用】では、18~29歳の男性が39.3%、女性は45.1%に対し、60~79歳の男性が26.7%、女性は23.3%という逆転結果になりました。
こうした背景にJTB総合研究所の広報担当者は「旅行経験の差」と「高齢者のネット慣れ」と答えた上で、経験の浅い若者は店舗で相談し「背中を押してほしいのではないか」と語っています。
フリマアプリの売上額は60代以上が多い
フリマアプリ【メルカリ】では、今年1月に発表した【年代別1人当たりの平均月間売上額】は10代の男性が1万455円、女性が5708円に対し、60代以上の男性が3万1,960円、女性は2万9,788円という結果になりました。
当然ですが売り上げ額なので、購入とは違い、商品を出品して売れた額なので、経済力はあまり関係ありません。
こうした調査結果からも高齢者が、いかにネットおよびアプリを駆使していることが分かります。これから、さらに高齢者が増えていくわが国ですが、同時にデジタルに強い高齢者が今後増えていくのかもしれません。