高齢者が【かんぽ生命】の手口を見抜く2つのポイント

昨今、日本郵政グループが提供している 【かんぽ生命】で不適切な保険契約が相次いで発覚し問題となっています。その被害者の多くが高齢者と言われています。そんな不適切な保険契約を見抜く2つのポイントをお伝えします。

2,3年の間に加入した

まず、かんぽ生命に加入した時期がポイントになります。全国の郵便局に保険の営業にまつわる苦情が、2015年からの3年半で1万4,000件超に上っており、その中で約6割が高齢者に関わる内容でした。

金融庁に保険業務違反の営業として届けた件数については、【2015年度:16件】【16年度:15件】【17年度:20件】【18年度:17件】。また、不適切な代書、説明不十分などで不適切な営業が行われていた件数が、【2015年度:124件】【16年度:137件】【17年度:181件】と3年間で計442件でした。

2015年度から必ず危ないという訳ではないですが、この時期前後にかんぽ生命に加入した方は注意が必要です。

短期間で新保険に【乗り換えた】

郵便局員も営業ノルマがあるので、必死に営業をします。そんな中、乗り換えで問題となっているのが無保険状態です。平成28年度以降で、一時的に無保険状態になったケースが約4万7,000件に上りました。

保険を契約し解約して、次の契約を結ぶまでの期間が3か月以内だった場合は【乗り換え契約】となり、局員の報酬が減少します(新規契約の半分)。

しかし、4か月以上が経って契約、つまり【新規契約扱い】になれば報酬が減らないため、一部の局員は解約から4か月以上経ってから新規契約を結ばせていました。この場合、顧客は短期間、無保険状態になります。

さらに、新規契約後、半年以内に旧保険を解約した場合も乗り換え扱いになるため手当が減ります。そのため、半年後に解約させるケースもあり、顧客は、解約まで新旧の両方の契約の保険料を負担することになります。このような二重払いが約2万2,000件ありました。

これらのように、短期間で「保険を乗り換えませんか」と勧誘するケースが全国各地で起きていたので、かんぽ生命に加入している人は、一度保険内容を確認することをお勧めします。