高齢化社会に伴い、団地の高齢化もまた進んでいます。団地に住んでいると、近くのスーパーまで通うのが大変だったり、通えても重い荷物を自宅まで運んで帰るのが一苦労という高齢者は多くいます。そんな中、月2回、福岡県福津市福間南の原町団地では、住み慣れた町内で買い物を続けられるように、自治会が主導する出張販売を公民館で行っています。出張販売を行うことで、買い物もさることながら、買い物を通じて住民同士の交流の場にもなっており、高齢者の外出の機会が増えているといいます。
◇ 世代を超えた地域交流
この団地では、2月から原町公民館で出張販売が開かれ、開始時は、100人を超える住民が集まり大盛況だったということです。4月からは、隣接する地区にも声を掛け、第1.3木曜の午前11時から開くようになりました。出張販売で売られている商品は、カリフラワー、キャベツ、つぼみ菜などといった旬の野菜を始め、仏壇花や弁当などが陳列されています。
自治会は、ただ市場を立てるだけではなく、買い物後の高齢者の荷物を持ったり、自宅まで届けたりする手伝いもするといいます。また、買い物客の中には子育て中の母親たちの姿もあり、今後、出張販売が地域全体の交流の場にもなることが期待されています。