シルバー人材センターで、人手不足からの影響で、「高齢者」と高齢者を雇用する「企業側」との間に「不釣り合い」が多くなってきているといいます。そのシルバー人材センターの1つが、福岡県北九州市小倉北区にある「北九州シルバー人材センター」です。本来若者がやるような仕事が、北九州市のシルバー人材センターに依頼があるそうです。
◇ 重労働などの求人が増えてきた
シルバー人材センター(以下:センター)は、「まだまだ働ける高齢者」、「豊富な経験」、「専門職スキル」などといった多種多様な高齢者を派遣できるのが最大の特徴です。
わが国では年々高齢化率が上昇していますが、北九州市のセンターでも例外ではありません。1989年の会員平均年齢は「67.9歳」だったのが、現在では「72.8歳」まで上昇しており、センターも高齢化の波を受けています。
こうした中、近年、センターに労働力不足に悩んでいる企業側から求人の依頼が増加してるといいます。しかし、求人が増える一方で、高齢者と企業側との間に「不釣り合い」が度々生じているといいます。
◇ 工場からの求人が増える
人手不足の影響から、工場からの求人が増えてきており、工場の仕事内容については、重量物を人力で積む仕事、フォークリフトを使う仕事など重労働や専門性が高いといった、若者がやるような仕事が含まれているそうです。
求人依頼を受けたセンターは、重労働や専門性が高い仕事内容については、高齢者の安全性なども考慮し断るケースもあるといいます。こうした事態に、北九州市シルバー人材センターの坂井桂子事務局長センターは「若者の人材不足が影響している」と指摘。
今後ますます人手不足が加速するなか、高齢者の働き方についても真剣に考えていく必要があります。