島根労働局が島根県内企業の高齢者雇用状況についての調査を実施し、全国でも上位レベルの対応を企業が行っていることが分かりました。
人手不足を定年延長で対応か
同局は、島根県内に本社を置き、常時雇用する労働者が31人以上の企業999社の状況をまとめました(19年6月1日現在)。調査結果では、65歳までの高齢者雇用確保措置を実施している企業は100%。また、66歳以上で働ける制度のある企業は39.7%(前年比4ポイント増)、70歳以上では37.3%といずれも全国でも3番目に多いことが分かりました。
このほかに、65歳を定年とした企業は19.4%(前年比2ポイント増)、60歳が定年の企業で定年に達した人が継続雇用を希望し拒否されたケースはゼロでした。しかし、一方で定年制の廃止までの企業は2.3%と少なく、66歳以上の定年企業は36社でしたが、いずれも中小企業で大企業はゼロという結果でした。
同局は、島根県の高齢化率は全国でも高い且つ、若年層は県外に流出しているため、県内企業の人手不足を定年延長などで乗り切る実態がうかがえるとしています。しかし、若年層の労働者が多い東京では、66歳以上でも働ける制度を実施している企業割合は最下位となるなど、地域性を反映した結果となったと述べています。