京都民主医療機関連合会は、高齢者の熱中症に関する生活実態の調査結果を公表しました。調査結果では、高齢者は暑さを我慢する傾向があり、反対に認知症などにより暑く感じても対応が出来ないといった高齢者は少ないことが分かりました。
調査員「啓発ではどうにもならないケースがある」
今年7月、調査員が熱中症の危険性が高い高齢者宅を訪問し、アンケートと健康チェックに加え、生活環境の調査を実施。この調査で、京都府内各地の423人のデータを収集しました。
冷房がある人は全体の83%を占めましたが、利用頻度が【1日2時間未満】が31%、【来客時のみ】【夜間のみ】を含めた日常生活の中での利用を控えている人が44%に上りました。冷房を控えている理由および、設置しない理由については「暑く感じない」が46%、「もったいない」などの経済的理由が34%、生活保護利用者で冷房なし、故障中の人が27%、「冷房は体に悪い」が14%でした。
また、訪問時の室温が30℃以上が25%。体温が37℃以上だった人が33人(8%)おり、うち16人が冷房を使用していませんでした。
経済的な理由で修理が出来ずに避暑のため入院していた人もいましたが、「暑い」と言いつつも毛布を敷き、冬布団を被って寝ている人や、額に汗を流しながら「涼しい」と言う高齢者もおり、啓発ではどうにもならないケースがあると調査員より報告されたということです。