11月25日、政府与党は働いて一定収入がある高齢者の年金を減らす【在職老齢年金制度】で、65歳以上が対象となる基準額を47万円以上に据え置く方針を固めました。来年1月に行われる通常国会に関連法案を提出する見通しです。
高所得者優遇の批判が相次いだ
在職老齢年金は、厚生年金と月報酬等の合計基準額を超えると年金が減る仕組みになっています。減額基準の見直しについて政府は、在職老齢年金が高齢者の就業意欲を削ぐとの指摘を踏まえたもので、生産年齢人口の減少に対応し高齢者の就業促進を行うのが狙いでした。
しかし、新たな減額基準を巡り、与野党内では「高所得者優遇」「(51万円に修正後も)減額基準が高すぎる」「引き上げしたところで、就労が促進されるかは不明」といった批判が相次ぎました。これを受け、政府は65歳以上の基準額を現行の47万円に再修正し、来年1月の通常国会に関連法案を提出することが決まりました。
※60~64歳は現行の28万円から47万円以上に引き上げられます。
● 関連記事
・揺れる【在職老齢年金】 月47万円の現状維持が強まる