2019年11月14日、社会保障審議会・介護保険部会で、厚労省は高齢者の要介護認定を巡り、有効期間を最長4年(48ヶ月)まで伸ばす方向で調整を進めるよう提案し、委員からは大筋で了承を得たということです。
現場の負担軽減が狙い
有効期間の延長は、認定を担う現場の負担軽減が狙いで、厚労省は過去の認定データなどを詳しく検証した結果とともに提案。現在、高齢化の影響で介護保険の新規申請等が増え、要介護度が出るまでにかかる日数が長期化しており、現行の3年(36ヶ月)という有効期間の延長などを重ねていますが【平均38.5日】と十分に短縮されていないのが現状です。
※要介護認定を受けた人は、今年4月時点で約659万人。制度発足の2000年4月時点と比較して約3倍も増加。
新たに有効期間の延長の対象者は、更新の前後で要介護度に変更がない高齢者です。新規や区分変更、あるいは要介護度が変わる人の認定は、引き続き現行の有効期間は維持していくことになります。ただ、認定の質が下がらないようくぎを刺す声も出ているため、慎重に詳細を詰めていく構えです。また、実施日について、老健局担当者は【2021年度が念頭】ということですが「まだ名言できない」と述べています。