5月14日政府は、今夏に策定する認知症の新たな大綱で、認知症の人数を削減する初の数値目標を定める方針を固めました。背景には、認知症の予防推進と社会保障費の抑制などに繋げる狙いです。
◇ 25年までに「6%減」を狙う
予防の数値目標にするのは、人口に占める認知症の人の割合を占める「有病率」です。厚労省のデータによりますと、約10年前の調査では70~74歳の有病率が約4%、75~79歳が約14%でした。
2025年には団塊の世代が後期高齢者になることなどから、政府は数値目標を70代に設定し、2019年~25年に70代の認知症の有病率を全体の6%減らす案を検討しています。
具体的には、運動教室やサロン活動、学習講座などの社会参加や運動を通し認知症予防に繋げます。さらに、認知症予防に役立つ商品やサービスの認証制度の創設の検討、国内外の研究成果から知見を集め予防の手引きを作成し、新たな予防や治療法の開発を進めていくということです。