老人ホームで22人の職員が入所者に虐待 岡山勝央町

岡山県勝央町の特別養護老人ホームに入所する高齢者に対して、20人以上の職員が虐待を繰り返したとして、岡山県はこの施設に、新たな入所者の受け入れを1年間停止するよう命じる行政処分を行いました。

※引用:NHKより

介護主任など4人を解雇

行政処分を受けたのは、岡山県勝央町にある特別養護老人ホーム【南光荘】です。

岡山県によりますと、南光荘では少なくとも今年3月までの2年以上にわたり、職員22人が入所者13人の腹部をひもで強く縛り、体を拘束する虐待を繰り返し行っていたということです。これに対して、職員らは「おむつに触れないようにするためだった」などと説明しています。

身体的な虐待の他に、「やかましい」などの暴言を吐き、時間内に食事が終わらない入所者に対しては、食事を途中で片付けるなどの行動も確認されています。

県は、この施設に対し、2021年1月1日から1年間、新たな入所者の受け入れを停止するよう命じる行政処分を行うとともに、自治体から施設に支払われる介護報酬を来月から少なくとも3か月間、10%減額して請求するよう指導しました。

同事件は同月、町への匿名の通報があり事件が発覚。施設側は同年4月、入所者への対応を指示していた介護主任など主導的な役割を担っていたとする職員4人を虐待や調査妨害を理由に解雇。しかし、実際に虐待に関わった職員は22人に上り、一方で、先に解雇された4人については、その解雇が不服として労働審判を申し立てているということです。

岡山県保健福祉課指導監査室は「福祉施設に対する1年間の受け入れ停止処分は県内では初めてだ。虐待に関わった職員が多く、期間も長いなど、悪質性が極めて高かった」としています。

虐待を行っていた南光荘を運営する、社会福祉法人勝明福祉会の渡邊吉幸理事長は「処分を謙虚に受け止め再生を図りたい。虐待に関わった職員は減給などの処分を検討している」と話しています。

※一部引用:NHKより

虐待事件が起きた施設

岡山県勝田郡勝央町美野1877 老人ホーム 南光荘