熊本県菊池市西寺で、住宅型有料老人ホームなどを展開する【ケアホームともづな】で、高熱がある入居者を救急搬送せずに放置したり、職員が威圧的な言動を取ったりするなどの【身体的虐待・心理的虐待】があったことが、今月17日までに分かりました。菊池市は、立ち入り調査を実施した結果、複数の入居者に虐待があったと認定し、7月末までに改善計画書の提出を求めたということです。
抜き打ち調査で虐待認定
今年2月、施設内での虐待の通報が市に入り発覚。市が直後に抜き打ちで実施した立ち入り調査で、40度近い高熱を出している入居者がいるにも関わらず、適切な処置をせずに寝かせられていたということです。また、医師の指示なしに解熱鎮痛剤を投与していたことも分かりました。
職員からの聞き取りでは「処方薬を別の人に投与すること（誤薬）があった」「（鼻から栄養注入する）鼻腔チューブの使いまわしがあった」「直径8センチ、深さ5センチの褥瘡を放置していた」などの証言があったということです。また、入居者が提出する書類の署名押印が、本人によるものか疑わしいもの確認されました。さらに、入所者約20人に対して緊急性のない身体拘束（四方を柵で囲ったベッド）などがあったとして、高齢者虐待防止法に基づき、市は虐待と認定しました。
働きやすい企業として認定されていた
菊池市の【ともづなリハサービス】が2013年に住宅型有料老人ホームを開設し、翌年には【小規模多機能型居宅介護】と【複合型サービス施設】を隣接地に開業させました。
昨年には、ともづなリハサービスは、働きやすい企業として県の【ブライト企業】に認定されていたということです。
虐待があった施設
熊本県菊池市西寺1581：ケアホームともづな
