2019年5月30日、福岡県警はグループホームに入所する85歳の認知症の女性を殴りケガをさせたとして、介護職員「吉村 浩一」容疑者(58)を傷害の疑いで逮捕しました。
◇ イライラして手を出した
傷害事件があったのは、福岡県宇美町の認知症対応型グループホーム「紫苑(しおん)のさと」です。警察によりますと、吉村容疑者は、5月23日午後4時頃から24日午前10時頃までの間に、自身が担当する認知症の女性(85)の顔を殴るなどして、約1週間のケガを負わせた疑いが持たれています。
事件当時、吉村容疑者は夜勤勤務で、24日に別の職員が出勤した際に、女性のケガ(両目と左腕のアザ)を見つけ、問いただしたところ、認めたため事件が発覚しました。
警察の取り調べに対して、吉村容疑者は「ストレスが溜まってイライラしていたので、つい手が出てしまった」などと供述しています。警察は、日常的に暴行を行っていた可能性があるとみて調べを進めています。
◇ 施設は家族に暴行について説明しなかった
施設側は、女性の家族にケガについての説明はしていましたが、吉村容疑者が暴行したことについては28日まで説明していませんでした。同日、家族が警察に通報して発覚しました。
女性の家族によりますと「過去にも額にアザがあった」などと話しており、また女性は中度の認知症を患っており、普段は車椅子を使用しているということです。