【福岡】経営難から介護職員大量退職 入居者移送事態

福岡県行橋市にある社会福祉法人「友愛会」が運営する特別養護老人ホーム含む2施設で、介護職員の退職が相次いだ問題で、2018年12月6日、2施設に入居する計24人全員を市内外の別施設に移送すると友愛会が発表。行橋市も10日以内の移送完了を目指し協力をする方針です。

◇ 経営難から職員の給料が8月から未払い続いていた

問題となっている2施設では、友愛会が運営する特別養護老人ホーム「今川河童苑」と介護付き有料老人ホーム「いまがわ秋桜ガーデン」です。友愛会は、市の公募で選定され、2014年9月に社会福祉法人として認可されています。

2施設では、経営難から数か月にわたって施設で働く職員に対し、給料が支払えない状況が続いていました。給料未払いなどの理由から、職員数が26人のうち11月末で8人が退職、12月に入りさらに1人が辞めたということです。

退職者が続出すれば、職員の配置基準に満たさなくなるおそれがあるため、行橋市は介護保険法に基づき、11月20日に職員の確保などを勧告。同30日には、書類関係の不備など法人の体制についても、改善に努めるよう再度勧告をしていたようです。

◇ 光熱水代も滞納していた

水道代も滞納していたため、市は一時、給水を止めていました。また、ガス代や電気代の支払いも滞っている可能性もあり、ライフライン全てがいつ止まるか分からない状況ということです。

◇ 移送先については?

現在、市では、移転先として市内外の特別養護老人ホームなどの18施設44床を確保しています。また、新たな申し出もあったことから、50床以上の確保は可能としているということです。入居者の移送先については、入居者や家族と面談を行い早急に移送する考えです。