台風19号で記録的な大雨により、東日本各地で河川の堤防決壊による浸水で甚大な被害が出ました。その中でも高齢者が犠牲となるケースが目立っています。
住宅浸水による死者が深刻
警察などによりますと、台風による原因で死亡した人数は、福島県26人、宮城県14人、神奈川県14人、栃木県4人、長野県3人、岩手・茨城・埼玉県で各2人、千葉・東京・静岡県各1人。また、行方不明者は6県で12人に上っています。
中でも26人も死亡した福島県では、住宅浸水が原因で死亡したとみられる人が少なくとも10人に上りました。同県本宮市では、阿武隈川が氾濫し、支流の安達太良(あだたら)川の堤防が一部決壊して両川に接する地域が浸水する事態になり、本宮市では7人が死亡、うち6人は60代以上の高齢者でした。同県いわき市でも死者6人のうち、いずれも80代以上の高齢者で5人が家屋内で発見されたということです。
床上浸水の被害では、千曲川の堤防が決壊した長野県で3,710棟、久慈川の堤防が決壊した茨城県で1,063棟、埼玉県で914棟、静岡県で841棟、福島県で753棟、宮城県で244棟に上りました。
厚労省によりますと、15日午後の時点で12都県で約12万8,000戸が断水し、13都県で約5,000人が避難しているということです。