台風19号 福島県で高齢者の犠牲相次ぐ 浸水で溺死

2019年10月16日現時点で、台風19号の被害で死亡した人数は75人、行方不明者が11人に上っています。決壊が確認された川の堤防が55、河川は79か所。さらに、福島県では全国で最も多い26人が死亡しています。その中でも高齢者が多く、避難をめぐる課題が明らかになってきました。

川を越えなければならない避難所

福島県いわき市の平下平窪地区では、4人の犠牲者を出しており、特に86~100歳までの高齢者が建物の1階部分で見つかり、いずれも死因は溺死でした。さらに、防災無線が無く、避難の情報がうまく伝わらなかった可能性もあるということです。そして、平下平窪地区は避難所の多くが川を越えなければならない上に、川を渡らずに行ける避難所はおよそ3キロもあり、歩きだと45分かかります。

こうした中でも、今日(16日)も警察や自衛隊などが行方不明となっている96歳の女性を捜索しているということです。