茨城県は、元気な高齢者に「介護助手」として働いてもらうモデル事業を始めました。このモデル事業は、介護施設にベッドメイクや清掃などを担う人材(高齢者)を派遣し、介護福祉士などの専門職が本来の業務に専念できる環境を整えるのが目的です。OJTとして、最初の1か月は県側が雇用する形で、今年5月末から募集を開始。地域包括総合確保基金を活用し、本年度は100人程度の派遣を目指すということです。
募集条件は?
主な募集対象者は、定年退職者や主婦など概ね60歳以上のシニア層としており、資格要件はなし。また、それらの人たちが参入しやすいよう週12時間程度の短時間勤務を想定し、最長1か月間、特別養護老人ホームなど県内の介護施設に派遣します。時給は上限1,000円です。
派遣期間が終了した後は、双方が合意すれば派遣先の介護施設で直接雇用ができる仕組みになっています。施設側は、人件費や雇用手続きなどの負担が軽減される利点があり、紹介料も発生しません。
業務内容は?
主に、清掃や入所者の食事の配膳、ベッドメイク、見守りなどといった直接身体に触れず資格や経験がなくても担える仕事になっています。
こうした働く意欲のある高齢者に活躍の場を提供することで、専門職が一手に担ってきた業務を介護助手と役割分担することにより、質の高い介護サービスの提供に繋がります。
茨城県福祉人材確保室は「まずは、介護現場で働くことへのハードルを下げたい。間近で介護の仕事に触れ、次のステップに進みたいと考えた方への支援もしていきたい」と語っています。