2019年5月22日、東京都品川区にある有料老人ホーム「サニーライフ北品川」で、82歳の入所者の男性に暴行を加え殺害したとして、殺人の容疑で逮捕された元介護職員「根本 智紀」容疑者(28)は事件当日、死亡した男性の個室の入り口付近で複数回、引きずって室内に戻していたことが分かりました。警視庁は、根本容疑者が個室で男性に暴行を加えた可能性があるとみて調べを進めています。
◇ 根本容疑者自ら、119番通報
警視庁によりますと、施設内の防犯カメラの映像を解析したところ、根本容疑者が夜勤勤務だった4月3日午後8時以降、男性の個室の入り口付近で複数回、部屋の外に出ようとしている男性の足を持ち室内に引きずっている様子が映っていました。事件当日は、根本容疑者と女性職員2人の計3人でしたが、根本容疑者は男性の部屋を複数回出入りしていました。
男性は、体が不自由なことから、普段から仰向けの状態で室外に出ることがあったということです。
4日午前1時45分、根本容疑者自ら「入所者が苦しがっている」と119番通報し、病院に搬送されましたが、5日朝に病院で死亡しました。司法解剖の結果、死因は肋骨(5本以上)を折り、内臓破裂による出血性ショックでした。また、男性が受けた衝撃は、建物の3階から転落した際に加わる力と同じ程度ということです(医師の鑑定結果より)。
男性の次女によりますと、男性は搬送後に「若い男に蹴られた」と話していたということです。
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