加齢で皮膚が剥がれる「スキンテア」問題 保湿が重要

ちょっとした衝撃などで、高齢者の皮膚が剥がれ出血する「スキンテア(皮膚裂傷)」が問題になっています。特に80代以上の高齢者に目立ち始め、介助をする際に軽く腕や足などを掴んだだけで皮膚が裂傷します。さらに、一度起きると繰り返しやすく、予防には肌を乾燥させないといった保湿ケアなどが重要になります。

◇ 一度発生すると再発しやすくなる

皮膚の表面だけが裂けたり、剥がれたりすることを「スキンテア」と言います。何故、高齢者に起きやすいかというと、加齢に伴い皮膚の表面の直ぐ下にある「乳頭層」と呼ばれる部分の凹凸がなくなることで、真皮とずれやすくなり生じます。

この傷は、奥深くまで傷ができるというよりかは、皮膚の表面だけが剥がれ、一度起きると再発しやすくなります。そのため、日常生活を送る上で、本人はもちろんのこと、介助者も注意が必要になります。

◇ 摩擦に気をつける

スキンテアの予防としては、「摩擦を起こさない」ことです。何故なら、ちょっとの摩擦でも発生するからです。例えば・・・

・ 衣類を引き上げる行為
・ 絆創膏や湿布といったテープ類を剥がす行為
・ 入浴時の洗体行為
・ 入浴後に体を拭く行為
など

上記の行為は、日常生活で多い場面だと思いますが、筆者も介護現場で働いていた時は、上記の行為をしてしまった経験があります。特に入浴時は、皮膚がふやけているので簡単に破けてしまうので、注意が必要です。

◇ 保湿で肌を守る

スキンテアは、皮膚が乾燥すると起きやすくなるため、肌の保湿が重要となります。基本的には「1日2回以上の保湿剤を塗る」と、スキンテアの発生が半分に減ると言われています。ただ、保湿剤を塗る時も摩擦に気をつけながら優しく塗ることが大事です。できれば、ローションタイプの保湿剤だと摩擦が軽減できるので塗りやすいと思います。

◇ なるべく早く医療機関で処置

介護施設や病院で起きた場合は、医療職がいますので直ぐに処置ができますが、家庭で発生した場合はそうはいきません。もし、家庭内でスキンテアが発生した場合は、めくれた皮膚を切り取らず、傷口を良く洗い、皮膚を元の位置に戻し、被覆材(なければラップ)などで覆って、できるだけ早く医療機関で処置してもらってください。
※ガーゼは、患部とくっつき、ガーゼをはがず時に皮膚までめくれる危険性があるので、お勧めしません。使う際は、皮膚にワセリンを塗るなどして使用してください。