老後恐怖症に打ち勝つための方法

一昔前の老後といえば、「悠々自適とのんびりと暮らしていく」という風潮ではなかったでしょうか?しかし今は「人生100年時代」と言われており、意欲のある高齢者に対して働く場所を準備するとされている時代です。また年金受給制限も65歳から70歳に引き上げる議論もされているなど、世の中の動きは、一昔前の老後の考えとは変わりつつあり、このような考えは、しっかりと働ける人に向けての政策にも見えます。

では、そうでない人はどうでしょうか?年をとれば当然、働けない人も出てきます。

そんな中、老後に対する不安を感じることを「老後恐怖症」と言われています。前置きが長くなりましたが、ここでの記事では「老後恐怖症」に打ち勝つための方法について、紹介していきたいと思います。

老後不安について

実際どれだけの人が老後の生活について不安を感じているのか、生命保険文化センターが「老後の生活」に対しての意識調査を行いました。

調査の結果、「85.7%」と8割強の人が老後に対して不安を感じていると回答されました。性別差を見てみると「男性82.1%」「女性88.4%」と、女性の方が6.3%と若干上回っています。
このうち「非常に不安を感じている」と答えた人は「22.7%」でした。

公的年金だけでは不安

さらに老後に不安と答えた人の内容について見てみると・・・

公的年金だけでは不十分 80.9%
日常生活に支障が出る 57.2%
自助努力による準備が不足する 38.1%
退職金や企業年金だけでは不十分 36.7%

情報元:生命保険文化センター

このように、公的年金だけでは不十分と答えた人が圧倒的に多いことが分かります。

老後に対する不安をなくす方法

老後に対する不安を抱え続けるというのは、とても辛いことだと思います。しかしただ悩んでいるだけでは、その不安は解決しません。ここからは、老後恐怖症といわれる不安を解消する方法についてお伝えしたいと思います。

定年までの期間や収入などを逆算する

当然だとは思いますが、意外とこれをやっている人は少ないのではないでしょうか。年齢が上がれば働く期間や年収はある程度決まってくるものです。そのため、将来どれくらいの資金を貯めれるのか、捻出するのかなど予め計算しておくことが大事です。

その計算を基に、どのくらいまで働かなければならないのか。どれくらいしか残らないのかなど目で分かるようになります。この方法を行うことで、将来の自分を漠然とでも分かるため、それに向けての行動や解決策を見出しやすくなります。

ただ悩むより、具体的な数字を出して、悩んだ方が答えが出るのではないでしょうか。

無駄な資格取得はしない

今は昔ほど学歴社会ではないため、手に職をなんて言われています。しかし第二の人生で資格を生かして『再就職』と考え、資格取得に躍起になり、時間やお金、体力を消費する方がいます。

それが本当に身になればよいのですが、果たして、その資格を取得し、将来の不安がなくなるのかについては、別の話だと思います。

何のために取るのか、どのような成果が得られるのかなど、限りある時間やお金、体力を使うわけですから、よく吟味して取得されることを勧めします。

自分の体にも向き合う

若い時はそんなに意識しなかった体調面ですが、年を重ねていくごとに病気にかかるリスクは高まります。

老後の資金や生活も大事ですが、自身の体調の変化も想定して考えておいてください。
忙しすぎて検診などを受けない方は特に要注意です。

定年を迎え、落ち着いた頃に病気が見つかり闘病生活が始まる人も少なくありません。安心した老後を過ごすためにも、日ごろからの体調管理を怠らないでください。

シニア向け求人サイトからの情報収集

現在働いている仕事が生涯働くことが出来ない可能性があるという方には、現在あるシニア向け求人サイトを見ておくのも一つの手です。

再就職ということになれば、恐らくシニア向けの求人を目にするかと思います。

そんな中事前に情報収集をしておけば、シニアに求められている職種の傾向を知ることが出来るので、上述で話をした資格取得に生かすことも出来ます。

また「公益社団法人全国シルバー人材センター」でもシニアの経験を生かした仕事を紹介しているので、一度見てみると良いでしょう。