【高齢者向け】ひな祭りのお菓子・スイーツ3選

立春がすぎ、春の足音が段々と聞えてきました。そして、春といえばひな祭り。ひな祭りの由来は諸説ありますが、元々は厄払いとして行われていた行事で、紙の人形に自分の邪気をうつし、その人形を川に流すという流し雛が行われ、時代の流れとともに家に飾るようになったと言われています。そして、3月3日にひな祭りとして定め、女の子の成長や幸せを祈願するようになったのは江戸時代頃からと言われています。

「女の子の成長?ひな祭りと高齢者は関係ないでしょ」と突っ込まれそうですが、確かにそうかもしれません。しかし、高齢になると時間や日にちが曖昧になってくる人は多くいます。本来の意味合いでのひな祭りを祝うとは少し違いますが、季節を感じてもらう意味としてはとても大切な行事であることは間違いありません。

そこで、ここでは高齢者の方に少しでも季節感を感じてもらえるよう、高齢者向けのひな祭りのお菓子・スイーツを3つ紹介したいと思います。

高齢者向けのお菓子を選ぶポイント

高齢者と言っても健常者の方も居れば、要介護者の方もいます。健常者の方であれば、好きなものを購入すれば良いと思いますが、要介護者であればそうはいきません。

特に高齢になると飲み込む力が衰えてくるため、ちょっとした物でもむせやすくなります。また、唾液の分泌も少なくなるので、食べ物を唾液で上手く包めなくなります。

そうなるとしっかりと食べ物が飲み込めず、食べ物や水分が気管に入りやすくなり、誤嚥性肺炎になる危険性が高まります。誤嚥性肺炎にならないためにも、まず飲み込む力を見極め、食事形態を決めることが重要になります。見極めるにあたって、下記の通りを参考にしていただけたらと思います。

● パサパサしているお菓子でも、しっかりと飲み込めるか。
➡ パサパサしている食べ物を飲み込むには、十分な唾液が必要です。なかなか飲み込めないようなら、しっとりとしたお菓子、もしくはゼリーやプリンのようなスイーツがおすすめです。

● ゼリーなど口の中で溶けて水っぽくなっても、むせずにしっかりと飲み込めるか。
➡ 極力、水っぽくなりやすいゼリー状のお菓子・スイーツは控えてください。もし食べるのなら、溶けにくいプリン、しっとりしたお菓子がおすすめ。

● 数回噛むだけで飲み込んでいないか。
➡ しっかりと砕いていない状態で飲み込む行為は危険です。そういった傾向にある人は、固形物および通常のゼリー、プリンなどのお菓子・スイーツはあまりおすすめできません。もし食べるなら、介護者がムース状にしたり、とろみ剤をつける必要があります。

これらは一例ですが、私が福祉施設で働いていた時に、さまざまな高齢者の状態を配慮しつつも、可能な限りおやつの時間を提供するために考慮した内容となっています。もし、上記の例に近いような方でありましたら、参考にしてもらえたらと思います。

次では、これらのポイントをふまえて高齢者向けのひな祭りのお菓子・スイーツを紹介したいと思います。

究極の清水白桃ゼリー

桃王国、岡山県の中でも最高品種と言われている清水白桃をそのままゼリーにした商品がこちらになります。

清水白桃ゼリーは、夏の2週間程しか収穫できない貴重な桃を使用しており、お菓子のオリンピックとも言われている全国菓子大博覧会で名誉総裁賞を受賞しています。名実ともに文句なしのゼリーといっても過言ではありません。

また、ひな祭りを桃の節句と言うこともありますが、もともと中国の上巳の節句で桃の花が使われていたことが由来と言われており、桃の花には魔除けだったり長寿を願う意味として使われていました。

清水白桃ゼリーは、桃の花からは作られていませんが桃繋がりとして、今年のひな祭りに清水白桃ゼリーでお祝いをしてみてはどうでしょうか。

高齢者が食べるにあたっての注意点

清水白桃ゼリーの味に関しては、文句なしのスイーツであることは間違いありません。ただ、高齢者の方に注意してもらいたい点が、ゼリーの水分です。

清水白桃ゼリーは、大変みずみずしく仕上がっています。それ故に、ゼリーが口の中の温度や咀嚼による水分でむせてしまう危険性があります。そのため、とろみ剤を入れないとむせ込んでしまう方は注意が必要です。

「それでもどうしても食べたい」、「食べさせたい」という方は、ゼリーをほぐし、そこにとろみ剤を混ぜる、もしくは新たにゼラチンを入れて固くするといった方法で食べると良いでしょう。

ただ、当然加工してしまうと商品本来の味ではなくなるので、そこはご自身の判断でお願いします。

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創味菓庵 桜プリン祭り

こちらの桜プリン祭りは、東京都虎ノ門に本社を構える創作菓子製造メーカーの創味菓庵のスイーツです。

桜プリン祭りは、桜の香りがするゼリーとミルキープリンの程よい甘さと、塩漬けされた桜の葉の塩味が絶妙に絡み合ったプリンとなっています。食感も舌触りのよく滑らかに仕上がっています。

スーパーなどで買うプリンと、ひと味もふた味も違うプリンですので、ぜひこの機会にご賞味ください。

高齢者が食べるにあたっての注意点

桜プリン祭りは、味も見た目もひな祭りのスイーツとしてはピッタリな美味しいプリンです。

しかし、清水白桃ゼリーでもお伝えした通り、ゼリーは口の中で溶けやすく水っぽくなりやすいため、よくむせ込む方は、比較的固形で保っていられるプリンだけを食べることをおすすめします。

それでもゼリーとプリンを一緒に食べたい方は、少しずつ口の中に入れて食べると良いでしょう。

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おひな様 桃

おひな様桃は、4種計14個の和菓子が入った詰め合わせセットで、ひなまつりに合わせて、桃色と黄色の2色の和紙を使った専用箱に入っています。専用箱に貼ってある和紙は手張りなので、上品な仕上がりになっているのも、このおひな様桃の特長でもあります。

おひな様桃を作っているのは、兵庫県播磨市に一号店がある播磨奉菓匠六萬石です。六萬石は『自分の作る和菓子をたくさんの人に食べてもらいたい。お役に立てる、幸せを運ぶ、和菓子屋になりたい』という強い想いから創業し、それから約30年間、当初からほとんど味を変えずに手作りを貫いている和菓子屋です。

「お菓子の詰め合わせセットなんて、どこも一緒でしょ?」と思う方もいると思いますが、和菓子職人のプライドをこめて作っているため、きっと満足されること間違いなしです。ぜひ、この機会にご賞味ください。

高齢者が食べるにあたっての注意点

おひな様桃は、ゼリーやプリンのような食べやすい食べ物は入っていないので、飲み込む力が衰えている人には不向きな商品と言えます。

ただ、飲み込む力の程度にもよりますが、力が衰えていても食べ方の工夫をすれば食べることができます。それが下記の通りです。

● 食べやすい形にカットする。例:一口大、荒きざみ、きざみなど。
● 少しだけ生地に水分を浸し、柔らかくする。
● 電子レンジなどで少し温めて、生地を柔らかくする。
● 生地にとろみ剤をかけて食べる。

これらの例は福祉施設でも、よく行われているやり方です。もちろん、その人の飲み込む力によって工夫の仕方は変わってきますので、あくまで参考程度に留めていただけたらと思います。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。
ひな祭りの行事は、華やかな装飾、春を連想するような色とりどりの食事などから福祉施設でも大変人気の高い行事です。ただ、福祉施設に通っていない、住んでいない高齢者の方にとっては、ひな祭りとは無縁な生活を送っている人もいるはずです。そういった高齢者の方に向けて、気軽に少しでもひな祭りを感じられるお菓子・スイーツをここで紹介しました。この記事を参考に、ぜひこの機会に検討してみてください。