【高齢者向け】認知症でも安全な暖房器具 5選【2024年度版】

朝晩の冷え込みが気になり始め、ところによっては木の葉も色づき、そろそろ暖房器具が恋しくなる季節になってきました。

暖房器具といえば石油ストーブ一択だった時代もあったようですが、安全性や煩雑性の観点から今では都心部では見かける機会はほとんどありません。
時代を超え、技術もかなり発達し、現代では様々な機能や安全性をを考慮した優秀な暖房器具が多く販売されています。ここでは、高齢者が安全に使える暖房器具を5つ紹介します。

高齢者が使う暖房器具を選ぶポイント

2023年冬も新型コロナとインフルエンザのダブル感染が恐れられえており、家で過ごす機会が多くなると思われます。

そんな中、家で過ごす時間をより快適にと考え、暖房器具の新調を考えている方もいるのではないでしょうか?また、コロナ渦において、今年は実家に帰省しない代わりに、田舎のおじいちゃん・おばあちゃんに暖房器具をプレゼントしようと考えている方もいるかもしれません。

そんな時、考慮しなければならないのは火傷をしない、火事にならないといったような安全性です。ここでは、そんな方々のためにお勧めできる暖房器具を3つのポイントと共にご紹介します。
また、3つのポイント全てが該当しなければいけないというわけではありません。

ヒータータイプ

石油ストーブやハロゲンなどで暖めるタイプは、ちょっとした不注意で火傷や火事などのリスクが非常に高まります。特に高齢者の方は、物忘れや認知力の低下によって起きやすいので、そういった危険を回避する意味でもヒータータイプがおすすめです。
ヒータータイプは、石油ストーブとは違って空気中にある水蒸気を蒸発させて暖めるわけではないので、乾燥対策になります。

操作が簡単

多くの機能が付いている暖房器具は便利でありますが、高齢者にとっては使いづらくなります。使いたい機能を明確にし、その機能があるシンプルな暖房器具がおすすめです。

安全装置がついてる

万が一倒してしまった時に、自動で電源が切れる暖房器具は火傷や火事の防止に繋がります。特に高齢者が使う場合は、安全装置が付いている暖房器具を選びましょう。

電気代の節約、目的に合った暖房器具を選ぶ。

暖房器具を選ぶ際は、目的に合った暖房器具を選ぶことをおすすめします。よく「省エネ機能が付いているから電気代がお得になっている」と思っている方もいますが、暖房器具が得意とする環境以外で使っていると、かえって電気代が高くなる場合がありますので注意が必要です。

よくある暖房器具の目的の例としては【狭い範囲といったスポットを決めて暖めたい】、【広い空間を暖めたい】、【短時間だけ使いたい】などです。このように目的を合わせて暖房器具を選ぶことが電気代の節約になります。

認知症と暖房器具の安全性について

結論、安全性に配慮されている暖房器具を選べば、認知症の方でも安心安全に使うことかできます。
では、どういう点に気をつけて購入すればよいのか。主に下記の3点の機能が備わっている暖房器具がおすすめです。

  1. 暖房器具の本体に触っても火傷がしづらい素材を使っている。
  2. 暖房器具を倒したら自動で電源がOFFになる。
  3. 暖房器具の消し忘れ防止機能が搭載されている。

以上、3点の機能が搭載されている暖房器具であれば、火傷や火事などの事故から守れます。

おすすめの暖房器具5選

エムロック:暖話室1000型

株式会社エムロックが出している暖話室1000型は、ほぼ360℃に輻射熱(ふくしゃねつ)が出る遠赤外線のパネルヒーターになっています。また、通常のパネルヒーターだと一方向にしか輻射熱がでませんが、暖話室1000型は360℃全面から出るためとても暖かいのが特長です。他にもいくつかの優れた特長がありますので、それを下記で紹介します。

輻射熱が出る場所の保護柵を触れても熱くない

厳密には全く熱くない訳ではありませんが、柵の表面温度は平均38℃で、柵には植毛加工がされているため熱を持ちにくい構造になっています。そのため、不意に触るくらいでは火傷はしません。また、柵と柵の隙間が4ミリしかないなので、誤って指を入れてしまう心配もありません。

4段階の輻射熱が選べる

250w、500w、750w、1000wと4段階の切り替えがあります。環境に合わせてワット数の切り替えができるため効率よく暖めることができ、電気代の節約になります。目安として、1000wで約6~9畳が暖められ、1時間当たり約5~21円の電気代になっています。

静音性に優れている

製品にはモーター類を一切使用していないため、音もなく静かな暖房器具になっています。就寝中や集中したい時などに最適です。

複雑な操作がない

電源のon/off、ワット数の切り替えだけのシンプルな設計になっているため、高齢者の方でも簡単に操作ができます。また、特別なメンテナンスはいらないため長く使い続けることができます。

転倒防止装置

暖房器具が一定以上の角度の傾きや、倒れたりすれば、自動的に本体の電源がOFFになります。
また、つまづいてしまったり、地震などの大きな揺れで倒れてしまった時でも安心です。

過熱防止装置

衣類やタオルなど、何らかの原因で暖房器具本体に異常過熱した場合には、センサーが感知し、自動で本体の電源がOFFになります。
そのため、うっかり物を被せてしまった場合でも安心です。

超薄型遠赤外線暖房機 アーバンホット

超薄型遠赤外線暖房機アーバンホットは、上部パネルと前方パネルの2か所から別々に輻射熱が出ます。別々に2か所から出るメリットとしては、上部パネルから上に熱を出すことで空気の対流を発生させ、前側は直接体に当たるため、部屋と体を効率よく暖めることができます。また、暖房の適正範囲としては、地域および部屋の断熱性や気密性によって多少は異なりますが、4.5~7畳とされています。

超薄型遠赤外線暖房機アーバンホットの他の優れた機能については、下記の通りです。

おやすみ・おはようタイマー

設定した時間に自動で運転開始する機能と、停止する機能が搭載されています。寒い朝など、起床する少し前などに開始設定しておくと便利です。
おはようタイマーは、3~9時間後の6段階で設定可能です。おやすみタイマーは、1~4時間後の4段階の設定ができます 。

パネルがフロッキー加工で火傷を防止

パネル部分にフロッキー加工を施しているため、触れても火傷から守ります。また、衣類や紙などが被ってもすぐに燃えることはないため安心です。

温度過昇自動OFF機能

電源を入れたまま狭い空間へ入れてしまった場合や、何らかの原因で本体が異常に熱くなった場合には、温度過昇自動OFF機能が作動してくれます。
例えば、衣類や物が長時間本体に被った場合でも、自動検知し電源がOffになるため、火事になる心配はないため、認知症の高齢者の方でも安心です。

転倒時自動OFF機能

体が45℃以上傾いた時は、瞬時に電源が切れる安全装置が搭載されています。また、消し忘れ防止タイマー(8時間)機能がついているので、消し忘れの心配な認知症の高齢者の方にはおすすめです。

熱が伝わりやすい

遠赤外線なので、熱線が人体に吸収されやすく体の内側から温まりやすいです。また、ニオイや風、動作音がないため快適に過ごせます。

薄型タイプで場所を取らない

7cmと薄型タイプなので、狭い場所でも難なく置くことができます。また、本体にはキャスターが付いているので部屋から部屋への移動がスムーズに行えます。

夢暖房1200型

夢暖房1200型は、遠赤外線パネルヒーターです。暖房能力の目安としては、6畳~11畳なので、比較的オールマイティに使用ができます。
夢暖房1200型は、夢暖房シリーズの中では一番サイズが大きく、暖房能力も高いため価格は少し高めに設定されています。
そのため、「購入費用を抑えたい」、「もっとコンパクトなものが良い」と思う方は900型か660型が良いかもしれません。

3つのタイプからワットを選べる

夢暖房1200型は、【600W・900W・1200W】の3つから選ぶことができます。
冒頭でも触れていますが、夢暖房1200型はシリーズの中でも一番大きいタイプなので、ワット数も高く設定されています。

比較対象として、同シリーズの900型は【300W・600W・900W】となっており、いかに暖房能力が高いかが分かると思います。

暖房器具の購入を考えている方は、寒さ対策が目的だと思いますので、
中途半端なワット数を購入するよりも、シリーズの中でも最も高いワット数が使える暖房器具を購入した方が、極度に冷え込む時期にも対応できるため、1200型がおすすめです。

省エネ対応

夢暖房1200型の1時間の当たりの電気代の目安は、16~32円です。
1時間32円を支払って、寒さ対策ができると考えれば安いのではないでしょうか。

補足として、同シリーズの900型は、8~24円です。
最高値の差では8円と900型シリーズの方がお得ですが、仮に24時間使用しても192円の差です。
もちろん、電気代の差だけを見れば、900型の方がお得に思えますが、900型の最大W数は900Wです。
対して、1200型も900Wの温風を出すことはできるので、気になる方はそちらのワット数に設定し、使用されればよいと思います。

柵と柵のすき間が狭いので火傷の心配なし

夢暖房1200型の柵は、柵と柵のすき間が約4mmと非常に狭いため、指が入る心配はありません。

さらに、柵上部には植毛加工がされているため、誤って指を触れても火傷になる心配はありません。

そのため、高齢者の方でも安心して使用することができるので、大変おすすめです。

過熱防止、転倒防止で自動的に電源OFF機能

本体に衣類や物がかぶさるなどして、本体が異常加熱した場合には、自動で電源がOFFになります。
また、暖房器具本体が一定以上の角度に傾いた場合にも電源がOFFになるので、認知症症状のある高齢者の方でも安心して使えます。

パナソニック セラミックファンヒーター DS-FKX1206-W

DS-FKX1206は、温風機能とナノイーX搭載、さらに加湿機能も備わったファンヒーターです。
暖かさを求めつつ、空気清浄と部屋の乾燥も防ぎたいと考えている方は、1機3役ができるパナソニックのDS-FKX1206がおすすめです。

人感センサー付きで消し忘れ防止

DS-FKX1206は風が自動で止まるため、消し忘れの心配がある認知症の高齢者の方には大変便利な機能です。
また、人を検知すると温風がONになるので、電源をONにする手間が省けます。

室内センサーで上手に省エネ

DS-FKX1206には、人感センサーの他に、室内センサーも搭載されています。
本体に備わっている室内連動ボタンを押すと、室内の温度をチェックし、室内の温度に合わせて、温風を弱めたり強めたりしてくれます。
そのため、温めすぎなどの防止ができるため、無駄な電力消費を抑えてくれます。

加湿機能付き

冒頭でも触れていますが、DS-FKX1206には加湿機能が備わっています。
1時間に約600mlの加湿量で、プレハブ洋室は17畳、木造和室だと10畳まで対応可能です。
加湿フィルターに関しては、10シーズン交換不要で使えるフュージョン素材を採用。
フィルター交換のコストも減らせて、お手入れも水で押し洗いするだけなので、高齢者の方や部分的にお手伝いをしているご家族の方には大変おすすめです。

ナノイーX機能搭載

旧型にもナノイー機能は搭載されていましたが、ナノイーXになったことで、より空気の汚れを除去するパワーが上がりました。

ナノイーX機能とは、空気の汚れを抑制し、不快なニオイや菌、カビ菌、花粉やダニなどのアレル物質の除去、ウィルスの抑制、脱臭をしてくれます。
特に、冬になるとウィルスが蔓延してくるため、暖房と加湿、それにプラスしてナノイー機能が搭載されているDS-FKX1206は、大活躍間違いなしです。

パナソニック ホット&クール セラミックファンヒーター DS-FWX1201-W

冬だけではなく、夏の暑い時期にも使いたいという高齢者の方がいましたら、安心安全の日本企業のパナソニック、夏冬兼用で使えるセラミックファンヒーターがおすすめです。
ファンヒーターなので、本体に触れても火傷の心配はありません。また、操作も難しくないので、簡単に使用できます。

冬は温風、夏は冷風で使い分け

DS-FWX1201-Wは、温風と冷風機能が備わっているため、年間を通して使えるのが特長です。
また時期によっては、今日は寒くても、明日は少し暑い時にもすぐに使えるため便利です。
片づける手間や場所を取りたくないという高齢者の方にはおすすめです。

ナノイーX搭載

DS-FWX1201-Wには、ナノイーXが搭載されています。ナノイーXは、ニオイ脱臭、浮遊菌、カビ菌、PM2.5、ウィルスなどを吸い込んでくれます。
そのため、空気清浄機のような役割もあるため、安心して使用することができます。

ひとセンサー

ひとセンサーは、人がいなくなると温風がOffになり、人を検知すると温風がONになります。そのため、節電効果に期待でき、消し忘れが心配な高齢者にも大変おすすめです。

ONOFFタイマー

運転のON/OFFタイマーがあるため、設定した時間帯にON/OFFができるため、使い分けができます。予め設定しておくことで、消し忘れなどの防止にも役立ちます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
ここでの記事では、火傷や火事にならないよう高齢者が安全に暖をとれる暖房器具についてお伝えしました。
この時期になると、消し忘れによって起こる火事や、熱を当てすぎて低温やけどをしてしまうといったケースが多くあります。

しかし、ここで紹介した暖話室1000型エムロック、超薄型遠赤外線暖房機・アーバンホットなどはそういった観点からの防止や予防ではとても優秀です。
また、省エネでもありますので電気代が気になり、気軽につけられないという方にも大変おすすめですので、ぜひ検討してみてください。