認知症対策 高齢者におすすめの脳トレ・クイズ本 3選

脳も肉体と同じで加齢とともに衰えていきます。また、普通の生活をしていただけでは、筋力や体力が落ちていくのと一緒で脳も同じということです。しかし、これらの低下は日々トレーニングをすることで能力の維持、向上が狙えます。ここでの記事では、脳を効率よく活性化し、衰えないようにするための脳トレ・クイズ本3選を紹介していきたいと思います。

前頭前野が鍵を握る

脳には様々名称がありますが、その中でも脳の衰えを抑える意味では前頭前野の活性化が重要になってきます。前頭前野は、脳の中でも高度に進化した領域で、大脳皮質の約1/3を占めています。前頭前野の働きについては、人が人らしく生きるための【考える・記憶する・アイディアを出す・感情をコントロールする・判断力・応用力】などといった機能を担っています。前頭前野を鍛えることはこれらの機能が向上することにも繋がるので、是非鍛えることをオススメします。

前頭前野

※赤線で囲っている部分が前頭前野

前頭前野を鍛えるべし

前頭前野を鍛えることの重要性について【ニンテンドーDSの脳を鍛える大人のDSトレーニング】でお馴染みの東北大学・川島隆太教授が行った研究で明らかにされています。

川島教授が行った研究では(※脳の血流の動きをMRIで確認)、簡単な計算を速く解き、声を出して文章を音読してもらうといった簡単な作業を行います。結果は、簡単な計算と音読の前後とでの記憶力が2~3割もアップすることが分かり、また、認知症患者に計算と音読を週2~5日行ってもらい、学習を行わなかった人と比べて、認知機能の低下の防止と前頭葉機能の改善に成功したとされています。

高齢者におすすめの脳トレ・クイズ本

上述では、大脳皮質の約1/3を占めている前頭前野の重要性についてお伝えしました。次は、前頭前野を鍛える脳トレ・クイズ本を紹介したいと思います。

認知症の脳もよみがえる頭の体操


このクイズ本は、上述でも紹介しました川島隆太教授が開発したクイズ本となっています。本の内容については、脳の衰えについての説明、小学校低学年レベルの簡単な計算(足し算、引き算、掛け算)や暗記などが出題されています。

こういった計算を繰り返し素早くやることで、脳にたくさんの血液が送り込まれ、神経回路が複雑になり脳体積が増えることで、認知症対策になると川島教授の研究によって明らかにされています。そして、この本いわく1日10分程度だけで良いので、気軽にできるところが良い点だと思います。

毎日脳トレ!脳活パズル366日

この本は、脳科学者・篠原菊紀教授監修の脳トレクイズ本です。篠原教授は、公立諏訪東京理科大学工学部情報応用工学科教授で、ユーキャンと高齢者の脳トレーニング研究、視線追尾システムを使用し【学習しているとき・運動しているとき・遊んでいるとき】など日常的な場面での脳の活動を研究をされている方です。

そんな脳について日々研究されている篠原教授が監修した脳トレクイズ本が【毎日脳トレ!脳活パズル366日 1日5分でもの忘れ予防】です。

内容については、脳の仕組みについての説明や脳の活性化の必要性、そしてタイトルの通りパズルを使った問題が出題されています。

難易度については、ちょっと難しいかなと思う問題が多い印象ですが、よく考えればできます。そして、1~2問解いたらあっという間に5分は経過します。

ちなみにですが、楽天ブックスだと立ち読みという機能がついてますので、購入の前に本の中身をチラ見してから購入されることをオススメします。

昭和の思い出ドリルー大人の脳トレ本


今まで紹介した本とは少し毛色が変わりますが、この本は回想法を使った本で、タイトルの通り、昭和の出来事や物などをクイズ形式にして出題し、それに答えるクイズ本となっています。

ちなみに回想法とは、昔の懐かしい写真や音楽、昔よく使っていた物などを見たり、触れたりして、昔の経験や思い出を語り合う一種の心理療法です。この回想法は、1960年代にアメリカの精神科医、ロバート・バトラー氏が提唱し、認知症の方へのアプロ―チとして注目されている手法の1つです。

私個人としての感想は【懐かしい】【考えていて楽しい】【あ~、これはあったね】などのように楽しんでやれる脳トレ・クイズ本となっていますので、暇つぶし程度にやるのにはオススメです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
脳も肉体と同じく加齢に伴い衰えていきます。筋力トレーニング(筋トレ)を行わなければ筋力が衰えるように脳も同じで、刺激(負荷)を与えないと、徐々に機能低下に繋がります。また、張りのない生活をしていると認知症発症のリスクに繋がりかねないので、ここで紹介した脳トレ・クイズ本などを利用し、1日5~10分程度でも良いので脳トレをすることをオススメします。