高齢化が進んでいる日本で、現在の高齢者たちはどのような暮らしをしていきたいと考えているのか。
記事を読んでいただいてる方の中には、高齢者といわれる世代の方もいるかもしれません。またはそうではない方もお読みになっているかもしれません。
ここでは実際の高齢者たちが、どのようなことを考えて暮らしているのかなど、高齢社会の現状について少しでも意識していただけたらと思い書かせていただきました。
70歳以上の6割が、近親者との同居、近居を望む!
現在の65歳以上の世帯構成割合は、一人暮らし及び夫婦世帯のみが増加する半面で、三世代生態の割合が減ってきています。そこで、内閣府は「老後は誰とどのように暮らすのが良いと思うか」という調査を行いました。
60~69歳 | 70歳以上 | |
息子(夫婦)と同居する | 14.3% | 22.4% |
息子(夫婦)の近くに住む | 8.9% | 7.3% |
娘(夫婦)と同居する | 6.2% | 11.1% |
娘(夫婦)と同居する | 6.2% | 6.4% |
どの子(夫婦)でもよいから同居する | 4.8% | 5.7% |
どの子(夫婦)でもよいから近くに住む | 13.6% | 9.3% |
子どもたちとは別に暮らす | 39.5% | 30.6% |
※内閣府「国民生活に関する世論調査」(2014年度)
ポイント!年齢階級別に見ると「息子(夫婦)と同居する」と答えた割合は、60歳代、70歳代以上で高くなっています。また70歳以上の高齢者では、「同居や近居」を希望している割合が62,2%にも上がりました。
7割の高齢者は自宅を希望!
結局自分の家なのか!と思われた方に、プチ解説をします。
ここでいう自宅というのは、近親者の家も含めての自宅のことを指します。ですので、この後も説明をしますが、自宅以外を指すものというのは、「病院」「老人施設」などです。
次に厚生労働省が行った「高齢者社会に関する意識調査」によると、「年を取っても生活したいと思う場所はどこか」を聞いたところ。「自宅」が72,2%と最も多く回答をされました。下記のように年齢階級別にしましたので、ご参照ください。
65~69歳 | 70~74歳 | 75歳以上 | |
自宅 | 78.0% | 76.5% | 73.8% |
高齢者のための住宅(バリアフリー・サービス付き有料老人ホーム) | 7.0% | 7.0% | 9.7% |
グループホームなどの共同生活を営む住居 | 3.9% | 4.9% | 5.4% |
特別養護老人ホームや老人保健施設 | 1.4% | 4.2% | 2.3% |
病院などの医療施設 | 0.2% | 0.5% | 0.3% |
ポイント!これらを見ていただけたら分かるように、自宅を希望と答えたのが65~69歳が世代別では最も多かった。当然ながら年齢を重ねるにつれて、パーセンテージの割合は下がりますが、それでも75歳以上の方の7割が自宅を希望されています。
何故7割の方が自宅を希望されているのか
正直なところ、これです!という明確なものはありません。なぜなら自宅に住みたい理由は個々の生活習慣によるからです。
例えばですが、私たちに置き換え、「休日は自宅で過ごしたいです。」という方が10人居たとします。これを10人に聞いたら10人が全員一緒の理由とは限りません。それは高齢者も言えることなのです。
しかし私が取材をしたところ、これらの理由で自宅に住みたいという回答が多かったです。それは、「長年知れた街の雰囲気」「行き慣れた店」「近所付き合いや近くに住むお友達」「住み慣れた自宅の空間」でした。
前述した通り、明確なものはありませんが、上記の理由なども恐らく7割の中の理由に入っているのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
この記事では、現在の高齢者がどのように暮らしていきたいのかをお伝えしたく記事にしました。
上記の内容を見ていただければわかるように、高齢者の大半は自宅で過ごしたいと希望をしています。それは住み慣れた地域で、気兼ねなく安心して生活をしていきたいからだと思います。
しかし生活をしていく中で、運悪く病気や障害を負うこともあるでしょう。そういった場合でも、住み慣れた場所で最期まで過ごしていけるような、体制を国は考えていかなけばなりません。
また国だけに頼らず、問題が生じた場合に自分自身でもどのように対処していけばよいのか、どこに助けを求めればよいのかなど、知識を身につけておくことが大切になってくるでしょう。