100歳以上の高齢者が多い都道府県ランキング TOP10

皆さんもご存知だと思いますが、現在の世界最高齢者は福岡県福岡市東区に住む田中力子(かね)さん116歳です。田中さんの生年月日は1903年(明治36年)生まれで、この年はライト兄弟が人類初の有人動力飛行に成功した年でもあります。

現在、田中さんは福岡市の老人ホームで暮らしており、趣味はゲーム、「まだ死ぬ気はありません」が口癖とバリバリ現役のオーラを漂わせているお方です。そうした中、厚労省のデータ(19年9月現在)によると、世界最高齢者の田中さんのように100歳を超える高齢者は全国に7万1,238人(前年比1,453人増)います。

ここでの記事では、厚労省のデータ(19年9月現在)等を基に、100歳以上の高齢者が多い都道府県をランキング形式にしてお伝えしたいと思います。

全国の100歳以上の高齢者TOP10

全国の100歳以上の高齢者の人数をランキング形式に表しました。補足として、各地の人口数等の条件が異なるため、単純に人数だけで表してしまうと正確な評価ができないため、人口10万人あたりと仮定して計算を行い、その中で最も多かった人数の都道府県を上位にしています。

順位 都道府県 100歳以上の高齢者数 人口10万人あたり
1位 高知県
(前年:3位)
716人
(前年:689人)
101.42人
(前年:96.50人)
2位 鹿児島県
(前年:4位)
1,628人
(前年:1,557人)
100.87人
(前年:95.76人)
3位 島根県
(前年:1位)
679人
(前年:692人)
99.85人
(前年:101.02人)
4位 鳥取県
(前年:2位)
546人
(前年:553人)
97.50人
(前年:97.88人)
5位 山梨県
(前年:12位)
725人
(前年:670人)
88.74人
(前年:81.41人)
6位 山口県
(前年:6位)
1,202人
(前年:1,157人)
87.74人
(前年:83.66人)
7位 熊本県
(前年:10位)
1,529人
(前年:1,464人)
87.02人
(前年:82.95人)
8位 香川県
(前年:5位)
837人
(前年:818人)
87.01人
(前年:84.59人)
9位 長野県
(前年:9位)
1,730人
(前年:1,727人)
83.86人
(前年:83.19人)
10位 長崎県
(前年:13位)
1,118人
(前年:1,078人)
83.37人
(前年:79.62人)
首都:東京都(42位)
(前年:43位)
6,059人
(前年:5,973人)
43.84人
(前年:43.52人)
最下位:埼玉県
(前年:47位)
2,479人
(前年:2,405人)
33.74人
(前年:32.90人)
全国 71,238人
(前年:69,785人)
56.34人
(前年:55.08人)

※参考資料:厚労省
※令和元年9月15日時点

第1位 高知県

100歳以上の高齢者の人数は716人(男:73人・女:643人)おり、人数だけで言えば全国で39番目です。高齢化率では、平成30年現在で34.8%と全国で2番目に高い県となっています(1位:秋田県35.6%)。

高知県の総人口(推定人口:2019年10月1日現在)は69万7,674人で、鳥取県・島根県に続いて全国で3番目に人口が少ない県となっています。高知県内市別人口(平成28年現在)を見ていくと【高知市:34万人】。次いで、南国市:5万人、四万十市:4万人、香南市:3万人、香美市:3万人となっており、高知県の人口の半数が高知市に住んでいることが分かります。

高知県での話題の高齢者

厚労省の資料に【地域で話題の高齢者】という形で、高岡郡日高村に住む、西五郎さんが紹介されています。

西さんは、大正7年9月25日(100歳)生まれで、普段は「畑作業をしたり、1時間は散歩に出かけるなどして体を動かし生活をされています。身の回りのことは自分で行い、畑で出来た物は自分で調理しています。」と一言紹介の欄に紹介されています。

第2位 鹿児島県

100歳以上の高齢者の人数は1,628人(男:186人・女1,442人)おり、人数だけで見ると全国で15番目の県になります。

鹿児島県の総人口(推計人口:2019年6月1日現在)は160万4,284人。鹿児島県は、薩摩半島・大隅半島を有し、南北の距離は600km、海岸線は2,722kmに及ぶ大きな県です。

鹿児島県の高齢化率は年々増加傾向にあり、2011年時点では26.5%(全国:23.3%)だったのに対し、2018年10月1日現在には31.4%(全国:28.1%)と、7年間で5%も上昇しています。

鹿児島県での話題の高齢者

厚労省の資料に【地域で話題の高齢者】という形で、鹿屋市に住む松園義則さん、錦江町に住む福元秀信さんが紹介されています。

松園さんは、大正8年1月16日100歳、普段は「野菜作りを一番の楽しみし、耕運機や芝刈り機を使い農作業をして近所のディサービス等へ収穫した野菜を届けています。」

福元さんは、大正5年9月8日103歳、普段は「シルバーカーを押し、家の周りや野菜畑の草取りを行っています。もの忘れもなく、電動カートで自分で買い物に行ったりしています。」と、それぞれが一言紹介の欄で紹介されています。

第3位 島根県

島根県は、中国地方の日本海側でもある山陰地方の西部にあり、隠岐諸島、竹島と2つの離島を有する県です。

100歳以上の高齢者の人数は、679人(男:80人・女:599人)。高齢化率は、2018年10月1日時点で34.0%(08年:28.6%)と全国で3番目の高さです。総人口(推計人口:2019年6月1日現在)は67万7,594人と、鳥取県に次いで全国で2番目に人口が少ない県となっています。

※厚労省の資料に、島根県での話題の高齢者は紹介されていませんでした。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
全国のランキング上位を見ると、山梨県・長野県を除く8県が西日本でした。一年を通して比較的暖かい地域だと長生きが出来るということなのでしょうか。ただ、おめでたい話ばかりではなく、上位の県の高齢化率は軒並み高くなっており、地方の高齢化問題の対策は急務であることを我々は忘れてはいけません。