きのこ狩り目的の高齢者らに注意喚起

いよいよ秋となり、松茸をはじめとする秋の味覚である「きのこ」がたくさん採れる時期になりました。そんな中、長野県警はきのこ狩りを目的とする高齢者に向けて注意喚起を行いました。ここでの記事では、何故注意喚起を行っているのか、そしてどのような内容なのかをお伝えしたいと思います。

遭難事故が今年だけで11件

長野県警の公表によると、2018年「8月7日から10月2日まで」で11件もの遭難事故が発生しており、そのうち7人が死亡していることが分かりました。またその遭難事故の多くは高齢者です。

さらに、きのこ狩り等のシーズン最盛期を迎えた「9月22日から10月2日まで」の11日間だけで、9件の遭難事故が発生しています。そのうち、6人が死亡。いずれも崖や斜面での「滑落」によるものです。そして「10月3日から4日まで」だけで、1人が死亡、行方不明者が1人となっていることが分かっています。

山の奥に入り、足を滑らせるなどをして遭難してしまう方が多いということで、いずれも何度も山へ登ったことのある、きのこ狩りの経験者の高齢者でした。

◇ 年代別の遭難者(11件)※2018年9月22日~10月4日
● 50代・・・1人
● 60代・・・1人
● 70代・・・7人
● 80代・・・2人

 

何故遭難事故が起きるのか

きのこが多く生息している場所は、「急斜面」「足場が悪い」「危険な地形」といったところで、通常の登山道とは違った道が多いです。またきのこ狩りをしている多くの人は、きのこを採取する場所を「教えない」ため、家族や知人に行き先を告げないことが多いとされています。そのため、足を滑らせ滑落しても、場所が特定しづらいため発見が遅れ、遭難事故に繋がってしまうのです。

きのこ狩りをするための対策は

長野県警山岳安全対策課からも下記のような啓発活動を行っています。

● 単独での活動(行動)は控え、家族に活動(行動)予定を伝える。
● 急斜面に近づく、足場が悪いところでの行動はしない。
● 非常時に備えた装備を徹底する。(満タン充電の携帯電話・雨具・防寒具など)
● 出発前には、天気予報を確認し、悪天候になりそうな場合は、勇気をもって中止する。

きのこ狩りに適した装備の紹介

事故の多くは「滑落」です。そのため、少しでも「滑落の可能性を減らすための道具」や「万が一、事故に遭ってしまった時でも使用ができる道具」を紹介します。

こちらの商品は、鉄製のスパイクが足底に満遍なくついており、また足底防水加工な上に丈夫な繊維で出来ています。そのため、滑りやすい場所でも地面と靴が噛むため滑落を防ぎ、防水なので雨にも強いです。

ちなみにですが、鉄製のスパイクのためコンクリートや道路の上で歩くのには不向きです。あくまで山道、林道などでお使いください。

こちらは長靴のような完全防水でありませんが、地面から高さ約7cmまで耐水の糊引きゴム加工と水がしみ込み難いPU素材のアッパーを使用しています。そのため、片足「530g」と軽量というのが特徴です。もちろん足底には満遍なくスパイクがついてます。

こちらの商品は、IDを入れることが出来る「笛」です。万が一、迷ってしまった場合や滑落してしまった場合など自分の居所を知らせるためのアイテムです。

また発見してもらった際に自分の情報が入ったIDを見せることで、救急隊に迅速に対応してもらうことが出来ます。

こちらの商品は、下に敷くことはもちろんのこと、付属のキャップを装着することで「ポンチョ」にもなるという優れものです。

急な雨などにも対応が出来ます。またコンパクトに折り畳めるため、リュックの中でかさばりません。ぜひ、山に出かける際はこちらも一緒に持っていくことをお勧めします。