昨今、高齢ドライバーによる重大事故が多発していますが、警視庁のまとめでは、2018年に発生したバイクや車による死亡事故のうち、75歳以上の高齢ドライバーが過失の最も多い【第一当事者】となった事故が2017年より42件増の460件でした。全年齢(全体)で表すと75歳以上の過失事故は14.8%を占め、過去最高の割合となっています。こうした75歳以上となるとかなりのご高齢だと思いますが、その中でも90代の高齢ドライバーが起こした重大事故ニュースをここでは紹介したいと思います。※年齢は当時の年齢で表示。
目次
愛知県 91歳男性 有料道路を逆走
2017年5月10日午前5時50分ごろ、愛知県知立市牛田町六反の衣浦豊田道路で、91歳男性が運転する車が下り線を逆走し、下り線を走行していた車と正面衝突しました。この事故で、逆走した91歳男性は搬送先の病院で死亡し、下り線を走行していた運転手は軽傷だったということです。
愛知県警によりますと、インターチェンジ(以下、IC)から約150メートル離れた地点で事故が発生しており、男性が標識を見落とし誤って進入した可能性があるとみています。また、このICには係員はいませんでしたが、降り口には進入禁止の標識が立てられていました。
茅ケ崎 90歳女 信号無視
2018年5月28日午前10時55分ごろ、神奈川県茅ケ崎市元町の国道1号交差点で、90歳女が運転する乗用車が横断歩道付近にいた歩行者ら4人を次々とはね、うち女性1人が死亡する事故が起きました。
目撃者の証言によりますと、車側の信号の色は【赤】にもかかわらず、車はそのまま進入してきたということです。
女は、過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕。警察の取り調べに対し、女は「赤信号と分かっていたけれど、急いで通過しようと思い、行ってしまった」などと供述。
2019年5月10日、横浜地裁から「禁錮3年、執行猶予5年(求刑禁錮3年10か月)」の有罪判決が言い渡されています。
札幌市 90代男性 衝突事故
2019年4月16日午前10時過ぎ、北海道札幌市東区北33条東9丁目で、90代男性が運転する車がLPガスの入ったガスタンクに衝突しました。
この事故で、車に乗っていた90代男性と80代女性が頭をうつなどの軽傷を負いました。
福島県 92歳男性 追突事故
2019年6月3日午前11時35分ごろ、福島県郡山市南の国道49号で、92歳男性が運転する車が別の車に追突しました。
警察によりますと、交差点で信号待ちをしていた車に追突後に停止するも再度急発進し、交差点を突っ切り歩道上の電気制御盤に衝突したということです。
この事故で、92歳男性が軽傷を負った以外はケガ人はいなかったということです。
静岡県 90歳男性 追突事故
2019年6月28日午前10時過ぎ、静岡県富士市川成新町の市道で、駐車場からバックで出てきた90歳男性が運転する軽自動車が、停車していた路線バスに追突しました。
警察の取り調べに対し、男性は「よく見ていなかった」と話しています。この事故で、バスを降りようとした67歳男性が首を打ちケガをしました。
警察は、男性の後方確認不足が事故原因とみています。
おまけ:新潟県 100歳 衝突事故
2019年9月17日午前9時50分ごろ、新潟県新潟市中央区の県道で、新潟駅方面に走っていた100歳の男性が運転する車が歩道に乗り上げ、歩いていた30代の男性をはねました。この事故で、30代の男性は左足を折る重傷です。
事故現場は、見通しの良い片側一車線の道路で、歩道にはガードレールは設置されていませんでした。警察の取り調べに対し、100歳の男性は「気がついたら歩道に乗り上げていた」などと話しています。