高齢者の割合と今後の推移とは?

わが国は、世界でも類を見ない速さで超高齢化社会に突入しています。こうした要因は大きく分けて2つあり、まず1つは日本人の長生きが挙げられます。

第二次世界大戦直後の男性の平均寿命は50歳、女性は54歳でしたが、現在の平均寿命は男性81歳、女性87歳です(2019年7月末時点)。
ここまで平均寿命が伸びたのは【医療設備および技術・食生活および栄養状態・住環境・衛生環境】の向上です。そして、もう一つの要因が少子化です。

わが国の出生率はここ数十年、2割を切っており、2018年時点では1.42%とされています。当然、子どもが少なく、人々が長生きしていけば、総人口を占める高齢者の割合は高くなっていきます。では、現在の高齢者の人口と割合はどれくらいなのかという疑問が生まれてくると思います。ここでの記事では、高齢者の割合と今後の推移について、グラフ等を使って紹介したいと思います。

現在の高齢者の人口と割合とは?

総務省統計局が公表した【高齢者の人口】のレポートによりますと、2019年9月15日現在での65歳以上の高齢者の人口は【3,588万人】です。これは、前年の3,556万人と比べ32万人増加し、統計史上最多となりました。男女別に見てみると、男性は1,560万人(男性人口25.4%)、女性は2,028万人(女性人口の31.3%)です。下記に内訳の表を載せましたのでご覧ください。

年代 合計 総人口に占める割合
65歳以上 1,560万人 2,028万人 3,588万人 28.4%
70~74歳 1,137万人 1,578万人 2,715万人 21.5%
75~79歳 729万人 1,120万人 1,848万人 14.7%
80~84歳 405万人 720万人 1,125万人 8.9%
85~89歳 185万人 407万人 592万人 4.7%
90~94歳 58万人 173万人 231万人 1.8%
95~99歳 10万人 45万人 55万人 0.4%
100歳以上 1万人 6万人 7万人 0.1%

※データ引用:総務省統計局

補足として、一時ニュースでも話題になった【団塊の世代(1947年~1949年生まれ)】を含む70歳以上の人口は2,715万人で、総人口の21.5%となっています。ちなみに、この数値は世界の高齢化率第2位のイタリアが23.0%なので、21.5%というのは世界でみても高い値であることは言うまでもありません。

高齢者の割合の推移とは?

国立社会保障・人口問題研究所の推計によりますと、高齢者割合は今後も上昇していき、5年後の2025年は30.0%、2065年には38.4%になるとされています。

現在の出生率などが改善されなければ、グラフのように高齢化率が上昇していくのは誰でも容易に想像がつきます。ちなみに、ここではわが国の上昇値だけを紹介しましたが、2065年の【韓国:42.1%】【イタリア:36.1%】【ドイツ:30.6%】【中国:30%】【フランス:28.7】【世界平均:18.4%】となっており、高齢化率は世界全体で起きている問題です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
現在の高齢者の割合については本記事の通りですが、推移はあくまで推移ですので、今後の状況で変化します。ですが、現在の状況を考えれば、出生率が低い状況が変わらなければ推移通り少子高齢化がさらに進展します。

そうなると、国力が今以上に低下し住みづらい生活になるのは間違いありません。かといって、今の状況で子どもを闇雲に作るというのも得策とは言えません。
なぜなら、子どもを作ってもしっかりと育てられる社会環境が完全に確立していないからです。

私腹を肥やしている政治家たちが、こうした状況を真摯に受け止めて身を切る覚悟で政策に取り組めば、今よりは出生率が伸びて少子高齢化が少しでも改善するのではないかと私は常日頃思っています。

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