介護士とは、高齢者が生活する上で困難なことを支援していくのが本来の役割です。しかし、近年では高齢者を支援していく介護士が高齢者に暴力を振るう事件が後を絶ちません。ここでの記事では、【2019年1月~7月】に介護士が高齢者に対して起こした暴行事件5選(実刑含む)を紹介したいと思います。
2017年9月、北海道旭川市にある有料老人ホーム【サポートハウス美咲】で、93歳の認知症の女性入所者の頭を複数回蹴り、重傷を負わせたとして、傷害容疑で元介護士・鈴木厳司容疑者(現・受刑者)(33)が逮捕されました。この事件は、2019年1月8日、旭川地裁の判決公判で懲役3年の実刑判決が言い渡されています。
鈴木受刑者は、自分の意に沿わない形で女性が寝始めたことに怒りを爆発さえ、女性の頭を複数回蹴るなどして暴行を加えたとされています。
2019年2月25日夜~26日早朝の間に、東京都目黒区にあるグループホームで85歳の認知症女性を殴ってケガをさせたとして、介護士・伊東良介容疑者(29)を傷害容疑で逮捕されました。
警察によりますと、伊東容疑者は被害女性の部屋があるフロアの担当者で、事件当日は夜勤勤務でした。以前から女性の顔などにアザがあるのを不審に思っていた家族が、部屋にカメラを設置したところ、暴行の様子が映っていたため事件が発覚しました。
警察の取り調べに対し、伊東容疑者は「歩くのが遅くて、イライラしてやった」などと容疑を認めています。
2019年4月23日夕方から24日昼頃の間に、岐阜県多治見市大針町にある【グループホーム花トピア姫】に入所していた、69歳の男性の顔を殴りケガをさせたとして、介護士・大澤康弘容疑者(46)が逮捕されました。
警察によりますと、事件当日、大澤容疑者は夜勤勤務でした。大澤容疑者は、69歳の男性の顔を平手で数回殴り、左目に打撲などのケガをさせ、別の職員からの通報で事件が発覚しました。
2019年7月2日午前7時20分ごろ、神奈川県横浜市神奈川区六角橋にある介護施設【デイサービスクティール六角橋】を利用していた90歳男性の顔面を複数回殴り、重傷を負わせたとして、介護士・細池志郎容疑者(58)が逮捕されました。
警察によりますと、細池容疑者は施設の食堂で90歳男性の食事介助をしていた際に、素手で男性の顔面を殴った疑いが持たれています。男性は、外傷性クモ膜下出血などで入院しましたが、命に別状はないということです。
事件当時、細池容疑者は、夜間勤務をしており、2日朝に出勤した職員が男性のケガに気づき事件が発覚したということです。取り調べに対し、細池容疑者は「暴言を我慢していたが、怒りが頂点に達し殴った」と容疑を認めています。
2019年7月3日午前7時頃、広島県北広島町にある介護施設【松籟荘】に入所者していた93歳女性に椅子を投げつけるなどしてケガをさせた疑いで、介護士・波出本忠司容疑者(32)が逮捕されました。
警察によりますと、波出本容疑者は3日午前7時ごろに、93歳の女性を床に引き倒し、椅子を投げつけるなどの暴行を加えた疑いが持たれています。この暴行で、女性は左目尻や左肩に全治2週間のケガを負いました。
波出本容疑者が、防犯カメラに女性が暴行している様子が映っていたため、職員が警察に通報し事件が発覚しました。取り調べに対し、波出本容疑者は「間違いなく暴力を振るってケガをさせました」と容疑を認めています。