現在、わが国の高齢者の人口は、令和元年9月時点で3,588万人と前年より33万人増加しました(日本の総人口:1億2614万人)。
総人口に占める高齢化率に関しては、28.4%と過去最高を記録し、この割合は世界201の国と地域では最も高いとされています。では、日本の地域別で見てみると高齢化率はどうなのか。ここでの記事では、地域別に見た高齢化率をランキング形式にして紹介したいと思います。
目次
下記の高齢化率は、平成30年現在のデータおよび内閣府の資料(令和元年版)を基に作成しています。
順位 | 地域 | 総人口/65歳以上の人口(千人) | 高齢化率 |
---|---|---|---|
1位 | 秋田県 | 981/357 | 36.4% |
2位 | 高知県 | 706/243 | 34.8% |
3位 | 島根県 | 680/231 | 34.0% |
4位 | 山口県 | 1,370/465 | 33.9% |
5位 | 徳島県 | 736/243 | 33.1% |
6位 | 山形県 | 1,090/358 | 32.9% |
7位 | 和歌山県 | 935/306 | 32.7% |
8位 | 愛媛県 青森県 | 1,352/441 1,263/412 | 32.6% |
9位 | 岩手県 | 1,241/403 | 32.5% |
10位 | 大分県 | 1,144/371 | 32.4% |
最下位 | 沖縄県 | 1,448/313 | 21.6% |
平成30年時点での秋田県の総人口は98万1,000人。それに対し、65歳以上の高齢者の人口は35万7,000人なので、秋田県に住む人の36.4%の人が高齢者ということになります。
※ 令和元年10月時点での総人口は96万5,927人・令和元年7月時点での高齢化率は37.1%。
65歳以上の高齢者の世帯数は123,961世帯。そのうち、高齢者の1人暮らしの世帯数は68,252世帯となっています。総世帯数に占める割合はそれぞれ31.8%、17.5%です。
令和元年度の100歳以上の高齢者の数は669人(男性:80人/女性589人)おり、人口10万人当たりにすると68.20人となります。
秋田県では、地域での活動やスポーツ、文化に関する事業への支援を通じて、高齢者の生きがいや健康づくり、社会参加の推進を図っています。
平成30年時点での高知県の総人口は70万6,000人。令和元年10月時点での総人口は69万7,674人となり、昭和44年以来の70万人割れとなりました。70万人割れは、昭和50年以降の出生率が一貫して2.0%を下回ったことが大きな原因となっています。
また、高知県は全国でも3番目に人口が少なく、人口減少(自然減)が全国で15年先行、高齢化は全国に10年先行しているという構造的な問題を抱えている県でもあります。
高知県では少子高齢化等の問題を抱えており、特に中山間地域の衰退が顕著となっています。高知県はもともと、V字型地形(山・川・山)が多いため平地が少なく、且つ山と海との距離も近いため集落が山間部にあるといった非常に特殊な県です。
これらの環境が影響し、生活物資の確保の困難、病院や役場などへの移動手段や、飲料水の確保の困難といった問題が浮き彫りとなり、高知県は集落活動センターを創設しました。
集落活動センターとは、地域住民が主体となり、旧小学校や集会所などを拠点に、地域外の人材等を活用しながら近隣集落との連携を図り【生活・福祉・産業・防災など】の活動をそれぞれの地域のニーズに応じて地域ぐるみで取り組んでいく仕組みとなっています。
平成27年6月時点で、各地に18か所の集落活動センターがあります。
島根県の総人口は68万人。そのうち、65歳以上の高齢者は23万1,000人と島根県に住む人の34.0%が高齢者です。
平成27年時点での島根県に住む総世帯数は約26.4万世帯あり、そのうち高齢夫婦世帯および高齢単身世帯は約6.6万世帯と、総世帯数の約25%を占めている状況です。また、高齢単身世帯の割合は12.0%、75歳以上の単身世帯の割合は7.3%となっています。
島根県では、独自に【75生涯現役証交付事業】という事業を行っており、75歳を過ぎても元気な高齢者と認定された方には、島根県知事より【生涯現役証】が贈られます。
この事業の目的は【健康長寿日本一】を目指して、健康で明るく生きがいを持って生活ができる社会作りと、75歳を超えても元気な高齢者に敬意を表すというものです。