高齢者施設等で多く取り入れられている体操が椅子を使った体操です。その理由としては、椅子を使うことで適度に体が動かせて、転倒などといった事故を防げるので比較的安全に体操ができるからです。ここでは、椅子を使った体操の効果や注意点などについてお伝えしたいと思います。
目次
効果を説明する前に、なぜ椅子を使って体操を行うのかについてお伝えします。体操と聞くと、立って手や脚などを使うことを想像すると思います。さらにいえば、座ってやるより立ってやった方が体にかかる負荷が大きくなるので効果があると思うかもしれません。
しかし、冒頭でも少し触れていますが、高齢者は年齢が上がるにつれて身体機能が低下していきます。そうなると、ちょっとした動きでも身体のバランス崩し、体操中に転倒してケガをしたり、負荷が大きすぎたために体操そのもので体を痛めるといったことはよくあります。そうしたリスクを避けるために、高齢者の方は椅子を使った体操がオススメと言われています。
効果については、立っても座っても基本的には同じです(効果の幅は有り)。動かすことにより筋力の増加が期待され、全身の血行の改善にもなります。さらに、脳への刺激も与えられるため認知症の予防にも繋がります。
唯一、椅子を使うのと使わないとでの違いは【負荷の差】です。
やはり、立って行う体操というのは全身を使うため負荷が大きくなります。負荷が大きくなればそれだけ体を使うことになるため、当然ながら肉体は強くなっていきます。いわゆる、筋力トレーニングのようなものです。
一方、椅子に座ったまま行う体操は、立って行う体操よりも負荷は少ないため筋力増加の効果は劣ります。しかしその反面、ケガをするリスクは低くなりますので、特に普段運動をしない高齢者の方ほど、椅子を使った体操をオススメします。
注意点については、立って行う場合と同じです。【体調に合わせて体を動かす】に尽きます。
強いて言えば、座って行う体操の方が負荷が少ないので、ついついやり過ぎてしまい、体を痛めるということがあります。なので、始める時は軽めの体操から行い、頻度も毎日ではなく週1.2回から継続的に行うことが理想です。
体操は継続的に行っていれば体は鍛えられていくので焦る必要はありません。体が慣れてきたら頻度や体操の種類を増やすなどすると良いでしょう。
ここからは、高齢者向けの椅子を使った体操を紹介していきたいと思います。ここで紹介するのは、主にディサービスなどでも使われている体操なので効果は期待できると思います。
体幹とは、体の胴体部分は首や胸、腰のことを指しています。さらに言えば、筋肉や骨格だけではなく内臓も胴体部分に入ります。体幹は身体の中心部なので、体幹を鍛えることで【姿勢の改善・動作の安定・内臓機能の向上】に繋がります。それらを網羅した動画が下記になります。
この体操は、膝に近い筋肉を手で包むように握り、骨の周りの筋肉を回していくイメージで行います。数回行ったら脚のつけ根にズラしていき、脚のつけ根まで言ったら最初の場所に戻り、これを繰り返し行います。これらは腰痛や膝、身体の歪みの改善に効果が期待できる体操となっています。
椅子を使う体操の中には道具を使って行う体操があります。その体操の1つがタオルです。タオルはどこの家庭にも必ずあると思いますので、これから紹介する体操は直ぐに出来ると思います。
今回紹介するタオルを使った体操の効果は【肩こり・二の腕の引き締め・猫背の予防・肩甲骨周りの動作の改善】などが挙げられます。体操の動きについては、下記の動画をご覧ください。
いかがでしたでしょうか。
ここでは、高齢者向けの椅子を使った体操の効果と紹介を行いました。椅子を使うメリットとしては、安全に体を動かすことができることです。体を動かしていくと疲労が徐々に溜まっていくため、高齢者の場合だと転倒だったり体を痛めたりするリスクがあります。しかし、椅子を使うことで体にかかる負荷が立って行うより少なく、適度に動かすことができるので体力に自身が無い方や、普段運動をしていない方には特にオススメです。ぜひ試してみてください。