わが国では現在超高齢社会に突入しており、4人に1人が高齢者という現状です。それが相まってか、高齢者ドライバーによる死亡事故が年々増加しています。さらに時期や時間帯などの違いで、死亡事故発生の割合が変わってくることが分かりました。
ここでの記事では、交通事故への注意喚起と高齢者による交通事故の現状について、皆さんにお伝えしたいと思います。
目次
2018年上半期(1月~6月)の全国の交通事故による死者は「1,603人」で、前年同期と比べて72人減ったことが、警視庁の公表で分かりました。
交通事故による死亡者数は5年連続減少しており、さらに現在の死亡者数の増加ペースは、1948年(昭和23年)の統計以降、最も少ないペースとなっています。では次に、2018年上半期の高齢者の交通事故の内訳はどうだったのか見ていきましょう。
全国の交通事故による死者数が減少していると同時に、65歳以上高齢者の交通事故による死亡者数は「908人」と前年同期と比べて3人減っています。
しかし高齢者が交通事故により死亡した割合は、過去最多の「56.6%」を記録しました。
交通事故数が減少しても、その内訳では高齢者の死亡が、半分以上占めていることが分かりました。
歩行中に事故に遭い亡くなった高齢者数は「407人」と、死亡事故全体の4分の1を占めています。
407人の内訳で、「237人」は、信号無視の横断や横断歩道以外の場所を渡っているところに、事故に遭い亡くなっていることが分かりました。
●全国の交通事故死亡者数・・・1,603人
⇩
●65歳以上の交通事故死亡者数・・・908人
⇩
● 歩行中に事故に遭い亡くなった高齢者・・・407人
⇩
このうち「237人」の高齢者の死亡した場所が・・・
◎ 信号無視の横断による死亡。
◎ 横断歩道以外の場所を渡っている最中に死亡。
こういったことから、警視庁は高齢者等に向けて、交通ルールの周知徹底や夜に反射材を着用するなどを呼び掛けています。
2018年上半期(1月から6月)の運転による全国の死亡事故件数は「1,568件」と前年同期と比べて78件減少しています。
そのうち65歳以上のドライバーによる死亡事故件数が「440件」。75歳以上は「222件」、80歳「125件」となっています。
※いずれも過失割合が大きい第一当事者としての件数。
各年代ごとに、前年同期比より増加が目立っています。
このように、高齢者ドライバーによる死亡事故は多発しているため、高齢者ドライバーへ何らかの対策が必要だということが分かります。
警視庁は2013年から2018年の5年間、「日没時間の前後1時間」の死亡事故を分析したところ、一番日没が早い12月が最も死亡事故が多く、日没が最も遅い6月と比べて「3倍」の死亡事故が起きていることが分かりました。
また、警視庁は5年分の死亡事故を月別の件数を公表しましたので、下記にまとめましたので、ご覧ください。
● 秋冬時期
・10月・・・301件
・11月・・・323件
・12月・・・346件
● 春夏で一番少なった6月の死亡事故件数
・6月・・・105件
秋冬の時期になると、日は暗くなる時間が早く、学校や仕事からの帰宅時間が日没と重なることから、死亡事故が多くなると考えられます。
また、日没前後1時間は、昼間の4倍も死亡事故が多いということが分かっており、夜間と比べても2倍であることが判明。いかに日没前後1時間が危ないのかが分かります。
警察庁交通企画課は、「日没前後1時間は、視界が悪くなるため、車や歩行者などの発見が遅れやすくなる。
また距離や速度の感覚が分かりにくくなる。」と注意を呼び掛けています。
上述した通り、日没前後1時間は視界が悪くなることから、死亡事故に発展するケースが非常に多いことが分かりました。
運転している方が注意することが一番の方法なのですが、歩行者側も常に気を配っておかなければなりません。
そこで、少しでもドライバーに発見されやすい反射板について、紹介したいと思います。
|
こちらは、腕などにくるっと巻くだけの反射板です。両面テープなどではないので、付ける場所を選びません。また防災グッズとしても利用でき、且つ安価ですので、気軽にお買い求めができます。
|
こちらは、クリップ型の反射板です。クリップですので、カバンの淵に付けたり、自転車のブレーキ線にも付けることが出来ます。
|
|
これらの商品は、色が選べるセーフティライトとなっています。また装着も簡単で、デモ電池が入っているため、到着後直ぐに使用ができます。