2019年11月21日、厚生労働省は75歳以上の高齢者が加入している後期高齢者医療制度の保険料の上限額を年間2万円引き上げる方針を固めました。これは高所得の高齢者が対象で、来年度から見直しが始まります。
後期高齢者医療制度の保険料は、2年に1度のサイクルで改定され、現行の上限額は年間62万円です。今回の見直しでは上限額を年間64万円とし、対象加入者全体の1.29%にあたり、年金収入が910万円以上の高齢者になります。
見直しの目的は、高所得者層に一定の負担増を求めることで、中間所得層の保険料の伸びの抑制に繋がります。厚生労働省の試算では、平均的な年金収入が341万円の人の保険料は、今年度だと年間20万円9,000円。保険給付費の膨張などで来年度から21万5,000円になる見通しでしたが、今回の見直しで21万4,000円に抑えられるということです。
ちなみに、引き上げは2018年度の5万円増に続き2回連続となります。