キャノンは、ネットワークカメラの映像から人が転倒した状況などを即座に判別できる技術を開発しました。この技術は、すでに介護施設などで実証実験を開始しており、商用化に向けて開発を進めています。
◇ センサーなどを設置しなくても使える
キャノンが開発したものは、予め、座ったり立ったりしている人が転倒したときの動きの特徴をプログラムに学習させることで、即座に状況を検知できる技術です。つまり、プログラムさせたデータとカメラで捉えられた動きの量が、設定時の数値を超えるかどうかで判定するというものです。
そのため、体調不良で急に倒れた人や何かで転倒した場合など、センサーなどを使わずに特定することができます。通知機能を設定すれば、施設職員が別の部屋にいる場合でもすぐに駆けつけるのが最大の特長です。
キャノンは、もともとネットワークカメラの事業に力を入れている会社で、映像を撮影するカメラやレンズ、ソフトウェアなどを一括提供できる体制を整えています。また、映像処理技術では、人の輪郭に合わせ映像を表示させることもできます。これらの技術と今回の認証技術を組み合わせることで、介護施設で暮らす高齢者のプライバシーに配慮しつつ、見守りの強化に繋がるでしょう。