高齢者の熱中症 症状と対策を紹介

昨年の夏は【災害級の猛暑(5月~9月)】といわれ、全国で熱中症による救急搬送の人数は95,137人、うち約160人が死亡しました。今年も既に熱中症による死者が出ており、今年の夏も油断は出来ません。ここでの記事では、熱中症から身を守るためにはどうしたら良いか、その対策についてお伝えします。

熱中症の症状とは

熱中症とは、体温が上がることで体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温の調整機能がまともに働くなり、人体に影響をきたす病気のことをいいます。

熱中症には3つの重症度がある

段階 症状
Ⅰ度(軽症) ・めまい   ・口の渇き
・ふらつき  ・食欲不振
・多量の発汗 ・足がつる
・顔のほてり
Ⅱ度(中等症) ・頭痛    ・口腔内の粘つき
・嘔吐    ・吐き気
・汗の減少  ・倦怠感
・尿量の減少
Ⅲ度(重症) ・意識混濁  ・幻覚や錯覚
・筋肉の痙攣    ・チアノーゼ(唇が紫色)
・呼吸困難  ・腎機能低下

Ⅱ度(中等症)の症状が出始めた時には、速やかに医療機関で適切な処置を受けることが望ましいと言われています。

熱中症の原因とは

主に、熱中症の原因と言われているのが【直射日光・温度・湿度・自ら作る熱(運動など)】です。これらの原因が重なり合うことで熱中症が引き起こされます。そして、高齢者で多いのが室内での熱中症です。

高齢者の中には「日に当たっていなけば大丈夫」「室内に居れば大丈夫」「冷房は電気代がかかるから使わない」といった考えの人は多くいます。

こういった高齢者が知らぬ間に、室内で熱中症にかかり命を落とすのです。

昼間だけではない、夜間も注意

実は、熱中症というのは昼間だけを対策すれば良いというものではありません。その理由が主に2つあります。

①:睡眠中でも汗などで水分が奪われるため、脱水症状に陥りやすい。且つ、水分補給ができない。
②:壁や天井など、昼間に吸収した熱が夜間に放射熱として室内を上昇させる。

①に至っては、睡眠中のため初期症状に気づきづらく、体調不良を訴えた時には重篤化していることがあります。実際に、熱中症で亡くなる約3割以上の人が夜間帯です。そのため、夜間帯でも安心できません。

熱中症対策

高齢者が熱中症になりやすい主な原因は【体内の水分量が少ない・汗をかきづらい・暑さに鈍感】です。しかし、しっかりと対策を行っておけば、高齢者でも熱中症になりません。次は、熱中症対策についてお伝えします。

こまめに水分補給

これは、分かり切っていることかもしれませんが、大事なことなのであえてお伝えします。水分補給といっても、ただ水分補給をするのではなく、電解質のバランスを整える水分補給でなくてはいけません。つまり、お茶や水だけではダメだということです。

そして、効率よく水分補給ができるのが【スポーツドリンク・経口補水液】を飲むことです。これらは、水分と塩分を同時に補給ができるので、熱中症対策に適しています。

注意点として、【のどが渇いてから・汗をかいてから】飲むのではなく、こまめに飲むことが大事です。私たちの体は、汗だけなく皮膚からも水分が出ていますので、こまめに水分補給しておかなければなりません。

高齢者にまつわる脱水症状の原因とその対策とは

室内の環境を整える

熱中症は、室内でもなります。「室内がサウナと同じような環境だったら」と言えば分かりますよね?そのため、室内を快適な環境にすることが大事です。

室内環境は、冷房もしくは除湿機能で【室温:28度以下】【湿度:60%以下】に設定して下さい。注意点として、室温が28度でも湿度が60%以上あると意味がありません。そのため、温度と湿度の両方を調整してください。

補足ですが、高齢者の人で「クーラーの風が苦手なので扇風機を使いたい」という人もいますが、湿度が高い状態で扇風機を使用しても、室内の暑い空気をただ浴びるだけなので適していません。

●室温と湿度の関係性の動画

就寝前にコップ一杯の水分補給

人は、就寝中でも汗をかきます。寒い時期の冬でさえも、就寝中でコップ1杯分の汗をかくといわれています。暑い時期ならさらに汗をかきます。

そのため、就寝前にコップ1杯分の水分を飲んでおくことで、熱中症になるリスクを抑えることができます。補足ですが、お茶など利尿作用が含まれている飲み物は、水分補給とは言えませんので気をつけてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
熱中症対策については、一度は聞いたことがある内容かもしれません。しかし、それでも熱中症による救急搬送は絶えません。特に夜に至っては、いつの間にか熱中症になっているケースが多々ありますので注意が必要です。ここでの記事を参考に、暑い夏を無事に乗り切ってもらえたらと思います。