4日午後7時過ぎ、福岡市早良区の交差点で、多重事故を起こした小島吉正さん(81)は、地域の町内会長を務め、子どもの見守り活動にも熱心に取り組む人物だったことが分かりました。小島さんを知る人は、東京・池袋などで高齢ドライバーによる死亡事故が相次いでいることから、福岡で事故を起こす3日前に「運転免許の返納を考えている」と話していたということです。また、近所の人は「小島さんの運転は安全運転そのものだったので、信じられない」と話しています。
◇ 周囲との会話に「高齢者の事故が多い」と話題に上がっていた
福岡事故の3日前、地域住民の集まりで「最近、高齢者の事故が多いね」と話題にすると、小島さんは「自分も80歳を超えたから、(免許の返納)考えないといけない」と話していたということです。
小島さん宅の近くに住む人は「夫婦揃って、とても穏やかで人望も厚かった」と悔やむ声や、「自治会の活動には車が不可欠。免許を返納すると一部の人に活動のしわ寄せがいくので、返納の決断ができなかったのではないか」と推し量る声もありました。また、小島さんの普段の運転は、スピードを出したり、無理な追い越しをせずに常に安全運転で、運転に支障が出るような病気もなかったということです。
◇ 地域の活動に熱心な方だった
小島さんは、東京出身で大手製薬会社の福岡支店長に着任したのが縁で、福岡に移り住んだということです。8年前から約300世帯を束ねる町内会長を担い、妻の節子さんも3年前から民生委員を担っていました。
事故当日の朝も、小学生の見守りもしており、普段から地域貢献に熱心だっただけに、悔やまれる声が相次いでいるということです。
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